何か物を作る際に測定器は欠かすことが出来ないものですが、その測定器の数値が狂っていると正確な物を作り出すことが出来ません。そのため、測定器が正確であるかどうかを標準器と比べて正しく修正していくことが大切な工程となります。その標準器と比べて狂いを正しい数値にしていくことを校正と呼んでいます。jcss校正とは、jcss制度によって登録されている業者によって校正することを意味しています。jcss制度とは、国際的な校正の基準を満たしているかの審査が行われ、それを満たす業者を登録する制度のことです。その校正結果は、jcss公正証明書に記載されます。jcss校正証明書がある測定器は、国際的な基準を満たしているものと認められたことになります。そして、国際的にも信頼のある測定器であることの証明にもなります。
jcss校正が必要とされる理由について
これまでにも校正は行われてきましたが、その能力については依頼する業者と測定する業者との信頼関係によってのみ行われてきました。そのため、第3者機関の基準によって評価されるものではありませんでした。しかし、ISOなどの品質マネジメントシステムが導入されていくと、従来の方法での校正は認めることができず、第3者の機関の基準を満たしているかどうかを客観的に判断することの必要性が出てきました。そこから、jcss制度とうものが出来あがりました。jcss制度におけるjcss校正は、国際的な校正基準を満たしているかどうかを審査し、基準を満たしている業者を登録する制度です。jcss制度に登録されている業者に校正されることによって、その能力は客観的に評価されるということになります。国際的な基準を満たしているjcss制度は、海外においても品質保証の証明となるのです。
jcss校正を行うメリットとは
jcss校正のメリットは、細かく突き詰めていくと、その利便性や機能性の良さになります。国際的に適応されるjcss校正とは、jcss校正の資格を持っている業者は、例えば国際ＭＲＡ対応認定業者という資格を持っていれば、そのシンボルを付けた公正証明書を発行することが出来るのです。この証明書が付いている商品はこれに加盟している海外でもその効力が有効になります。それは、国際的にも通じることが出来る公式文書となり加盟国であればどの国でも使用が可能です。また、jcss校正のメリットは、トレーサビリティと言われるものです。トレーサビリティとは、不確かな点も全て表記を行うことで、その測定結果が正しいことを証明してくれます。不確かな点を排除すると都合の良いデータばかりが残ってしまい、正確な校正が行われているか分かりません。不確かなデータも含めて表記することで、より信頼性のあるデータだと判断できるのです。